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『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~⑧』

お待たせしました。
『巴里(パリ)の風』の続きです。
前回のお話はこちらです

『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~⑦』☆ゆのじぇじゅん創作小説☆




『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~⑧』
☆ゆのじぇじゅん創作小説☆


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《ユノ視点》

ジェジュンにブーケを渡しに行く前にシャワーを浴びて支度をし始めた。

支度をし始めて再び緊張が高まる。


自分のアパルトマンを出発し
ジェジュンのアパルトマンへ向かった。

自転車の荷台に籠を取り付け、ブーケを乗せて……。


オレンジ色の街灯が照らす石畳の夜道を
ジェジュンの元へと自転車を走らせた。


20070207185355.jpg


夜10時過ぎの真冬の空気は冷え込んでいて
真っ白な吐息が吐き出される。

緩やかな坂道を越えて
ひたすら真っ直ぐ走る。
すると突然、真っ黒な小さな影が飛び出して来た。

キキィーーーーーーーッ

ブレーキをかけて
自転車の目の前に突然現れた物体を避ける。

ブレーキ音が石畳の街に響き渡った。


自転車を停めて、突然飛び出して来た真っ黒な小さな物体が何だったのか確かめると

それは猫だった。

BRUIIb8CcAASfmJ.jpg

その猫は
自転車に跨ったままの俺の足元に寄って来て
俺の足に体を巻き付けるように小さな細い体を寄せて来た。

「みぃ~…みぃ~…」
猫はじっと俺を見上げて来た。
心なしか体がぷるぷる小刻みに震えている。

冷え込んだ真冬の夜の中、凍えて震えているようだ。

ふるふる体を震わせて、じっと見上げて来る真ん丸の黒い瞳…


「じっと見ないでくれよ…

……お前を連れて行ってあげたいけど…

今から大切な用があるんだよ…」

すり寄っている猫に声をかけるけど
猫は離れる気配なく
甘えるように鳴きながら、俺の足に小さな体を巻きつけ、体を撫でつけて来る。


結局俺は
こんな冷え切った寒空の下…
ひとりぼっちで震えている猫を置き去りにして行く事が出来ずに
足元から猫を抱き上げ
そいつをあたためるように自分のコートの中に仕舞い込んだ。

「少しの間、じっとしてろよ」

猫を懐にしまい、再びジェジュンのアパルトマンへ向けて自転車を漕ぎ出す。

お腹の中にしまった猫は初めもぞもぞと動いていたが
そのうちに大人しくなり
コートのお腹あたりから
「みぃ~」
と鳴き声が聞こえた。

猫の体温のおかげで自分もお腹があたたかかった。

猫が落ちないように気をつけながら自転車を漕いで
しばらくして無事にジェジュンのアパルトマンへと到着した。

アパルトマンの下からジェジュンの部屋を見上げて灯りを確認すると
部屋には既に灯りが灯っていた。
20110118_862615.jpg

自転車の後ろの荷台のブーケを持ち上げ、
猫が落ちないようにコートのお腹を押さえつつ
アパルトマンのエントランスを通り、
ジェジュンの部屋まで螺旋階段を昇って行った。

もぞもぞとコートの中で動き出した猫に
「もう少しの間、じっと我慢しててくれよ。
今から大切な人にプロポーズに行くんだ。
あと少し、このまま中に居てくれよな」
と声をかけた。

「みぃ~みぃ~」
猫は応えるように鳴き声を上げた。


階段を昇るごとに
緊張はどんどん高まる。
09-3-2420001.jpg

ジェジュンの部屋の玄関の扉の前に立ち、
さらに緊張が高まり
心臓がどくどく速くなる。

ブーケを自分の後ろに隠し、ドアのノックする。
まもなくジェジュンが玄関の扉の鍵を外し扉を開けた。

「ユノ、どうぞ」

心臓がばくばくしてる。

「仕事で疲れてる所、時間作ってくれてありがとう、ジェジュン」
部屋の中に入り、
俺は片膝をついた。

「どうしたの?ユノ?」
驚いているジェジュンに
ブーケを差し出した。

「ブー…ケ…?」

「ジェジュン、
俺と…」

と言いかけた時、

コートの中の猫が激しく動き出し
コートの裾から猫が飛び出した。

「うわッ」
俺のコートの裾から突然飛び出したそれにジェジュンが驚いて声を上げる。

床にぼとりと落ちたそれはジェジュンの部屋の中を全力で走り出した。

「あ! こらッ」 

走り回る猫を慌てて追いかける。

「なに?なに?この猫、何?
ブーケ何?」

「ごめん、ここへ来る途中で猫拾って

ブーケは、ちょっと待って」

走り回ってる猫をジェジュンと俺は追いかけた。

すばしこい猫はなかなか捕まらず、俺たちと遊んでいると勘違いして
走り回ってる。

「こら! ジェジュンの部屋で走り回っちゃだめだ

大人しくおいで」

俺はブーケを持ったまま
猫を追いかけた。

猫がカーテンにジャンプしようとしたので
慌てて猫を捕まえた。

「だめだ! ここで走り回っちゃ!」
猫を叱ると
ジェジュンが笑い出した。

「この猫も俺へのプレゼント?」

「あ、こいつは違うんだけど」

猫をようやく掴まえた俺は猫を片手に抱えつつ、もう1度片膝をつき、
渡せなかったブーケをジェジュンにもう1度差し出した。

「ジェジュンのために
俺が作ったブーケです。
どうか俺と…結婚して下さい」

「え?
え?
結婚??」

俺からの突然のプロポーズに驚くジェジュン。

「俺は
これから先もずっとジェジュンと歩いて行きたい」

自分の気持ちを伝えると
ジェジュンは嬉しそうに微笑んだ。
それから真っ直ぐに俺の瞳を見つめて…

「ユノ…
考える時間を少しくれる?…
ユノの気持ちが凄く嬉しい…
だからこそ…きちんと考えて答えたい。」


「ブーケだけでも今受け取って欲しい。

これはジェジュンのために作ったものだから」

「ユノ、ありがとう。
凄く綺麗だ…」
ブーケを受け取ると
ジェジュンははにかんで…
照れくさそうに微笑むジェジュンがとても美しかった。

ブーケを持ったジェジュンは
やはりそのブーケがとても似合っている。

「外冷えてただろ?
ユノの好きなホット・ショコラ作るよ。
椅子に掛けてて…」

ジェジュンはブーケに1度口づけ、
テーブルの上にそっと置いて、
キッチンへと消えて行った。




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