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『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~③』

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お待たせしました。
『巴里(パリ)の風』の続きです。
前回のお話はこちらです

『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~②』



『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~③』


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《ユノ視点》

ジェジュンと過ごした翌日、仕事から帰って来てひとり夕食を食べた後
俺はジェジュンに贈りたい‘あるもの’をデザインし始めた。
ジェジュンと付き合い始めてから、いつか渡したいと思っていたものだ。

リビングのテーブルの上にスケッチブックを置いて…
以前からジェジュンの為にと時々デザインしていたものをぱらぱらと捲る。

ジェジュンには‘白’がとても似合う。
色は白に決めている。
ベッドの脇に置いてある本棚から花図鑑を持ち出して来て
花図鑑を眺めた。

花の名前ひとつひとつ見ながら
ジェジュンに合いそうなものを再度探す。

花図鑑に付箋が貼ってある頁を見る。

前から気になっていた花だ…
けれどその花は出荷数が少なく出荷時期が限られている品種の花だった。
だが、何度花図鑑を見ても
気に入るのはやはりその花で…。

仕事で市場に出かけた時に探しているのだが
今年はまだ出荷されて来ていない。
昨年出荷された時期を考えると育種家が出荷するのはそろそろのはず…

明朝、市場に出かけて探してみよう。
と決めてスケッチブックに向かい、
ジェジュンに贈るために俺はまた思い浮かんだデザインを描き始めた。


そして明朝仕事へ行く前に市場へと向かった。
まだ夜が明けきらない暗い道を自転車で市場へと走る。
ジェジュンがプレゼントしてくれたマフラーと手袋を身に付けて…
真冬の冷たい空気が頬を刺すがジェジュンからのマフラーと手袋はあたたかく
まるでジェジュンがすぐそばに居るようだった。

肌を刺すような冷たい空気の中、白く吐き出される吐息。
信号待ちで自転車を止め、ニット帽を深くかぶり直し、マフラーを口元まで巻く。

信号が変わるのを待っている間、
「ユノ、鼻のてっぺん真っ赤になってる」と笑いながらいつも俺のマフラーを巻き直してくれるジェジュンを思い出した。

信号が緑になる前にもう1度、マフラーを深く巻き直す…
ちょうど信号が変わり
自転車を漕ぎ出す。

信号を越え、
市場への通りへと向かう。
石畳の緩やかな坂を下り少しすれば
市場が見えて来る。

市場のすぐ入り口で自転車から降りて自転車を停めた。

箱詰めにされた花たちや、
幾つも並ぶ大きなバケツの中に入っている蕾のままの大量の花たち…
見慣れた風景の中を歩いて
馴染みの業者の姿を探し、声をかけた。

「おはようございます」

「おぅ、ユノ。」
業者の人間であるとすぐにわかるように被っている鮮やかなブルーのキャップを被った人物が俺の方を振り向いた。

広い市場の中は花の蕾たちが開いてしまわないように低い気温に保たれているため、
ほとんど冷蔵庫の中にいるようなものだ。
業者の口から零れる息も俺の口から零れる息も白く吐き出された。

「あの、…‘Bourgeon doux reveブルジョン・ドゥレーブ’入荷して来てないですか?」

「あぁ、‘Bourgeon doux reveブルジョン・ドゥレーブ’か。
そろそろ入荷時期だな。
今日は…俺んとこには入って来てないが…」

「そう…ですか…」

「急ぎか?」
ブルーのキャップを被り直しながら卸業者は尋ねて来た。

「そうですね…できれば
ノエル前に欲しいんです。
‘Bourgeon doux reveブルジョン・ドゥレーブ’と‘ブルースター’を。」

「‘ブルースター’は今ならいつでも用意できるが
‘Bourgeon doux reveブルジョン・ドゥレーブ’か…
わかった、気にしとく。
まわりの連中にも聞いておくから。
入荷したら店に連絡するな。」

「お客様の注文ではないので
また自分でここへ来ます。」
と答えたとたん
卸業者はぱっと顔を明るくして
「あ!恋人へ?
‘Bourgeon doux reveブルジョン・ドゥレーブ’と‘ブルースター’…?
白薔薇に…ブルー…
ユノ!結婚するんか?!」
突然思い付いたように大きな声をあげる。

「こ、声が大きいですよ////」
‘結婚’と言う単語に気恥ずかしくなり
慌てて相手を制した。

「…まだ返事聞いてない事ですから
内緒に…して下さい。
断られるかもしれないですし…」

「なに弱気な事言ってんだ(笑)
‘俺について来い’ってベーゼのひとつでもすりゃ、ついて来るだろ」
がははと笑い始める馴染みの業者。
大笑いした後、業者は俺の顔を見上げながら
「まぁユノは優しいから、
‘俺について来い’って強引なタイプではないな(笑)
うまく行くと良いな、がんばれよ」
と背中に思いきりバンッと気合いをいれられ
「‘Oui (ウイ)’と言ってもらえるまで諦めません^^」
と笑い返した。

「そうそう、その意気(笑) 
‘Non(ノン)’が返って来る事は考えるな。
‘Oui (ウイ)’が返って来る事だけ考えろ^^」


そんなやり取りをして
数日後
その業者が店に直接来てくれたのだった。


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『巴里(パリ)の風(恋人編)Bourgeon doux reve~ブルジョン・ドゥレーブ/夢の蕾~③』
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